残業代請求を会社側にするには、まずあなたの未払い残業代がいくらなのかを計算する必要があります。
そして、残業代の計算方法は、給与の支払方法によって異なります。
以下では、システムエンジニアなどの職種に多い年俸制の場合の残業代の計算方法を説明します。
年俸制は以下の計算式で残業代を計算します。
時間給 × 残業時間 × 割増率 = 年俸制の残業代
年俸制は、所定賃金を年額で定める給与体系であり、月給制の労働者とは異なるように思われがちですが、実際に支払う際には年俸額を12で割って、1か月当たりの月額にして支給されており、結局は、月給制と変わりありません。
よって、年俸制の残業代計算は、月給制の残業代計算と同じです。
年俸制の時間給を計算する際は、以下の計算式で計算します。
年俸額 ÷ 12 ÷ 1か月当たりの平均所定労働時間 =時間給
具体例として、1か月当たりの平均所定労働時間が174時間の会社で、年俸600万円の労働者が月に40時間の残業(法定時間外労働)を行った場合、当該年俸制労働者の1か月当たりの残業代は以下の計算の結果、14万3678円となります。
600万円 ÷ 12か月 ÷ 174時間 × 40時間 × 1.25
=14万3678円