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弁護士の残業代請求コラム

残業代の時効が5年になる!?

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はじめに

会社の従業員が、1日8時間、1週間に40時間を超えて残業した場合は、時給単価に1.25倍を乗じた割増賃金が発生することになります。また、休日に労働した場合は、1.35倍を乗じた割増賃金、深夜に労働した場合は、1.25倍を乗じた割増賃金が発生することになります。

これまで当事務所においても多くの方から退職時に未払い残業代請求のご依頼を受けていましたが、退職時から遡って2年間分の請求のみを行ってきました。
2年分の請求のみを行っていた理由は、未払い残業代の時効が2年に限られていたからです。

これまでの未払い残業代の時効

未払い残業代の時効は、労働基準法という法律で、2年間に限ると定められていました。
そのため、これまでは未払い残業代を請求するときから、2年前に遡って、その期間のみ未払い残業代の請求ができていました。

会社の対応が非常に悪質であり、不法行為といえる場合には、不法行為の時効である3年間分の未払い残業代の請求を認めた裁判例がありますが、稀なケースで一般的ではありません。

未払い残業代の時効の起算点、時効の進行を止める方法などについては、こちらのコラムをご覧ください。

残業代請求の時効と弁護士が内容証明を送るワケ

労働基準法第115条(時効)
「この法律の規定による賃金(退職手当を除く。)、災害補償その他の請求権は二年間、この法律の規定による退職手当の請求権は五年間行わない場合においては、時効によって消滅する。」
民法第724条(不法行為による損害賠償請求権の期間の制限)
「不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する。」

未払い残業代の時効が5年になる!?

しかし、民法の改正に伴い債権の時効が5年になることを踏まえ、未払い残業代の時効を2年と定める労働基準法を改正し、5年に延長する動きが出てきました。
2019年6月13日、厚生労働省の有識者検討会が未払い残業代の時効を延長すべきであるとの意見を出しています。

これまで2年の未払い残業代の請求で1000万円を超えるケースもありましたし、平均しても300万円程度の未払い残業代の請求をすることが多くありましたので、単純に考えると請求額が倍以上になります。

そうすると、特に中小企業では、未払い残業代の請求によって倒産のリスクが高まることになりますので、慎重な検討が行われるところです。
民法改正に伴う債権の時効が5年になるのは、2020年4月ですので、その時期までに未払い残業代請求の時効も定まってくるかと思います。

時効が5年になった場合、遡って請求できるようになる!?

これまでに未払い残業代の請求した方やこれから未払い残業代の請求を考えていらっしゃる方が、時効が5年に延長された時点で、5年分の未払い残業代を請求されることもあろうかと思います。

しかし、仮に時効が5年に延長された場合でも、延長された時点から初めて法改正が適用され、これまでの時間外労働分に対しては適用できないとされる可能性が高いです。
つまり、法改正がされた時点から5年間分の未払い賃金請求権が認められるだけで、これまで働いた分は、これまでどおり2年分の請求に限られるという結論になりそうです。

最後に

現在は未払い残業代の時効を延長するか、延長するとして何年にするかという議論がようやく始まった段階にあります。

また、仮に時効の延長が決まったとしても、その時から遡って5年分が請求できるようになるわけではない可能性が大きいで。

したがって、毎月2年前の未払い残業代が時効によって消えてしまっている現状は変わりありません。

未払い残業代の請求が注目されている今、もしあなたに未払い残業代が発生している可能性があれば、一度、当事務所にご相談下さい。
大阪バディ法律事務所は、未払い残業代の請求について豊富な実績と経験があります。電話での相談も可能ですし、相談料も無料ですので、お気軽にご相談下さい。

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