残業代請求を会社側にするには、まずあなたの未払い残業代がいくらなのかを計算する必要があります。
そして、残業代の計算方法は、給与の支払方法によって異なります。
以下では、工事現場の作業員や配送トラックのドライバーなどの職種に多い日給制の残業代の計算方法を説明します。
日給制は以下の計算式で残業代を計算します。
日給の時間給 × 残業時間 × 割増率 = 日給制の残業代
日給制の場合も、月給制と同じようにまず時間給を計算します。
そして、日給制の時間給は以下の計算式で示すとおり、日給額を所定の労働時間で割ることにより計算できます。
日給額 ÷ 所定労働時間 = 日給制の時間給
この日給制の時間給を出す場合に気を付けることは、所定労働時間が8時間を超えるような場合には、所定労働時間を8時間に修正することです。
例えば、9時から20時までが予め決められた所定労働時間で、途中に1時間の休憩があるような場合、労働契約上の所定労働時間は11時間となります。
しかし、労働基準法では、1日の法定労働時間は8時間と規制していますので、所定労働時間を11時間とするような労働契約は無効となり、当該労働契約の所定労働時間は8時間に修正されます。
上記の例においても、日給を11時間で割るのと、8時間で割るのとでは時間給とそこから計算する残業代の金額に大きな違いが生じますので非常に重要となります。